こんにちは。朝晩だんだん冷え込んできました、急な気温の変動は循環器疾患の原因になることもあります。皆様ご注意ください。さて、そんな循環器疾患の中でも「心不全」、「虚血性心疾患」、「不整脈」は三大疾患です。今回はその中で心不全ついて全3回に分けてご説明していきたいと思います。心不全とは心不全は「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」であると日本循環器学会・日本心不全学会で定められています。とても幅広い病気です。心臓の機能の低下による血のめぐり(循環)が悪いことが主因ですが、心臓の動きが悪くなる(収縮不全)だけでなく、一見心臓がよく動いているように思っても心臓が拡張しにくいこと(拡張不全)で心不全になる場合もあります。さらに、人間が動くためには心臓だけでなく、肺、血管や腎臓、筋肉・神経など多くの要素が関わっているため、心不全には様々なことが影響します。心臓、腎臓、肺、筋肉、神経などの体の連関がうまくいかないことや、筋力・体力の低下が心不全には大きくかかわります。そのような理由から、高齢になればなるほど心不全と診断される方は増えていきます。心不全の症状症状としては、息切れ、むくみ、だるさ、食欲不振などがあります。血液のめぐりが悪く、それぞれの臓器にうまく栄養がいきわたらない事や、血液がうまく循環せず臓器に留まってしまって負担をかけてしまうという事が症状の原因です。「いつもは歩いている道なのに息切れがする、友達と歩いていてもついていけなくなった。」「足がいつもよりむくんでいて引かない」「倦怠感が続く」「食欲が出ない」という症状で疑うことができます。ひどくなってくると、強い息切れが出てきます。横になるより、起きていた方が楽なので、寝る時も座って寝たりする「起坐呼吸」という状態になるとかなりの重症です。もちろんそうなる前に受診していただいた方が良いので、「歩くと息切れ」「むくみ」が軽い段階で早めにご相談ください。続いて、原因・診断方法・治療方法について、次回お話しします。