こんにちは!今日は院長の自己紹介、第四回です。とても長くなってまいりました。読んでいただいている方、ありがとうございます。大学病院での医療平成27年からは、研究員として名古屋大学の医局で研究をしながら、名古屋大学病院、青木内科、半田病院救急・循環器内科の3箇所で働きました。名古屋大学では、心臓移植を取り扱う心不全チームに所属しました。地域の病院で治療が難しいような重症心不全患者さんの治療に参加させていただき、得難い経験となりました。また研究においても、多くの優秀な先輩・同僚に刺激され、学会・講演会での発表、論文執筆などを頑張りました。特にローマで開催されたヨーロッパ心臓病学会での発表は英語でのディスカッションがメインの発表で、何を喋ったのか記憶にないのですが、今思い出しても汗が吹き出るような緊張感があったことは覚えています。並行して、桑名市の青木内科での診療も行っていました。いわゆる開業医での仕事は初めてで、循環器内科以外の多くの内科の疾患や、大きな病院では見ることのない風邪にも真剣に向き合うことになりました。さらに、半田市立半田病院でも週一回、救急外来と循環器内科で働かせてもらうことになりました。特に救急外来では研修医指導を行なっているという体でしたが、実際は研修医の先生方に自分が学ばせていただく事がとても多くありました。半田病院にはこの救急外来含めて合計8年間勤めましたが、今でも最も働いて楽しかった病院です。地域医療の道へ大学での研究期間が終わり、無事に医学博士を取得することができました。青木内科では一般内科診療、一次救急診療、クリニックでの心臓リハビリテーションの立ち上げであったり、基幹病院や大学には無いような診療を行いました。大きな病院ではいわゆる「病気」と向き合うことが多いように感じていましたが、地域医療では人と人との一対一の向き合いが必要と感じました。医療的には正しいと言われていることがその方の人生にとって正しいかどうかは別であり、身体や環境など全てをひっくるめて良いと思うことを患者さんと共に考えていくことが地域医療の本分だと、私は思いました。元々大きな病院でもそれに近い価値観を持って診療してきたこともあり、地域医療が私の医療の終着点であると感じたのです。令和3年からはいなべ総合病院にうつり、青木内科より少し大きな地域医療を経験しました。その当時のいなべ総合病院は規模の割に内科医の数が少なかったため、一般内科・循環器内科の枠を超えるような事も担当する必要がありました。同僚の先生方は幅広い知識や技量を持って診療にあたっており、様々な刺激を受けました。地域医療を守るための中規模病院での経験は、医療についての視座を高める事になりました。そして、私は自分がやりたいことを実現していくために開業することを決め、準備を始めました。次回、最終回です。